YABESOYの生活エッセイ  


住んでいる逗子のことやアートやデザインのこと、読んだ本など日記含め、いろいろ。


 


2020.0304筆以下だった髪の手入れ

前回の記事 で筆のお手入れについて書いたけれど、自前の筆的なものすなわち髪の毛の手入れは適当だった。

トリートメントだのヘアパックだのサロントリートメントだの、
20代半ばくらいまではまあまあしていたが、ある時全くしなくなった。

「作家として頑張りたいのに、なに メスっぽいことに時間と労力を費やしているんだろう」と、
ふと自己嫌悪を起こしたのだ。

化粧品はデパコスから石鹸で落ちるものに、
SK2やらの基礎化粧品もカット、石鹸で洗いワセリンで保湿し始めた。

シンプルスキンケア(ゆるい肌断食のようなもの)というものらしいが、どうも肌に合っていたので、
「じゃあ髪もやるか」ということでやってみた。

シンプル度が強いのは湯シャン。
その次に石鹸シャンプーだろうか。

私は出版社の会社員として人に会うことが多かったので、
湯シャンは遠慮して、石鹸シャンプーとした。

序盤はサボンドマルセイユというややお高くいい匂いのする石鹸を使っていたが、
途中からお安いのでお馴染みの牛乳石鹸。

顔も体も頭も、まとめて牛乳石鹸。
手入れする筆も、石鹸。
3つ入り数百円を買い、いたるところに使っていた。
温泉に行く時にこれ、楽なんですよね。

ある日、自分の髪の毛よりも、何年も使っている筆の方がはるかに美しい毛質を保っていることに気づいた。
違いは、筆だけは頑なにリンスを続けていたからだ。
この辺りで、トリートメントをしようか心が揺らぎ始める。

またある日、石鹸がちびてきたので、ちびた石鹸は体と顔を優先して使い、頭は夫の使っているシャンプーを拝借した。
そうしたところ、とてつもなくさらっさらになりビックリした。

夫のシャンプーが実はイーラルなるやたらお高いシャンプーだったからそりゃサラサラになるのだが、
その時の私は、髪の毛なんて気にしていない夫のシャンプーだから市販のよくあるやつだろうと思っていた。

だから「シャンプー、すすすすごい!!!」となった。
もう、翌日、ドラッグストアでシャンプーとトリートメントを買いましたもん。
これが2019年半ばのことです。

で、今も普通にシャンプーとトリートメントをしている生活です。
のんびりお湯に浸かりながらトリートメントを髪に染み込ませる時間が、楽しい。

経皮毒!ナチュラルが一番!環境が大切!とか、
そういう理由で石鹸生活をしていたわけではないから罪悪感はない。

そりゃ石鹸の方が環境にはるかに優しいんだけど、ちょっとオーガニックっぽいことしている時は他人に不寛容だった気がする。
地球やら他人やら含めて、何かを大切にするためには、まず自分のことも少し大切にしなきゃ、私はダメだな。
ふと触れた、自分の髪がスタイリング剤もなしにサラサラしていた時の高揚感、何かのエネルギーになってますもん。

思うに、作家としての自分に自信がないから、
自分を慈しむような行為に対して卑屈な気分に勝手になってしまっていたんだろうなと思う。

そういう余裕のない自分もいるよね~とようやく笑えるようになってきた昨今です。


ちなみにスキンケアは未だにシンプルです。
石鹸で落ちるミネラル系コスメ愛用中です。
夜は相変わらず牛乳石鹸で洗い、保湿はワセリンを基本としています。
腕のさめ肌と踵の硬いところに塗っている馬油をついでに顔に塗ることもある。
朝はぬるま湯でささっと。
めちゃくちゃ美肌にはならないけど、まあ、別に肌トラブルもないのでこれでいいやと思っている。
 




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